この記事では、投資の初心者の方から中級者の方向けに、S&P500の指数に連動した投資を行う投資信託の中でもトップクラスの人気を誇る「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を比較しながら解説します。
ちなみに、S&P500の投資信託商品だけでも20種類以上あるよ
今回は、実際にS&P500の投資信託で500万円以上を運用している筆者が2つの代表的な商品「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を比較しながら紹介します。
まずは、サクッと結論と比較表から
・コストやリターンを比較してもほとんど差はない。
・ほんの僅かだけeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が有利!
・筆者は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)へ乗り換え済!
「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の比較表
そもそもS&P500って何?
S&P500とは、アメリカの上場企業のうち、代表的な500社の時価総額を元に算出される株価指数であり、アップルやマイクロソフト、アマゾンやテスラなど誰もが一度は耳にしたことがあるアメリカを代表する企業の株価で構成されています。
私がS&P500に連動する投資を行う商品を圧倒的におすすめする6つの理由は次のとおりです。
S&P500をおすすめする6つの理由
・短期的には上昇と下落を繰り返しながら長期的にみると右肩上がりの傾向にある
・アメリカは、今後も人口が増加し経済も拡大することが予想される
・アップル、マイクロソフト、アマゾンなどアメリカの上位500社に分散投資ができる
・四半期ごとに銘柄の入れ替えが検討されるため、業績の良い企業に投資し続けられる
・指数に投資するインデックスファンドで運用にかかるコストが安い
・投資の神様であるウォーレン・バフェットが死後、投資の素人である妻にS&P500に投資するよう勧めている
SBI・V・S&P500インデックスファンドについて
SBI・V・S&P500インデックスファンドとは、SBIアセットマネジメント株式会社が2019年9月26日から運用しており、信託金の限度額3兆円に対して、純資産額は1兆991億円を突破しており、とかなり規模の大きい投資信託となっています。(2023年9月30日時点)
S&P500指数に連動するETF(上場投資信託証券)の中でもバンガード社が運用を行う「バンガードS&P500 ETF」を介して間接的に米国株に投資しており、税金の負担が軽減されることにより低コストとなっています。
なお、決算日は毎年9月26日で分配金については、自動で再投資されます。
それでは、トータルリターンと経費について確認していきましょう。
トータルリターン | |
6ヶ月 | 19.55% |
1年 | 23.54% |
3年 | 23.59% |
5年 | ー |
3年でトータルリターンが23.59%ということは、100万円をSBI・V・S&P500インデックスファンドに投資していれば、3年で約23万円のリターンがあり、年率7.863%となります。
次にコスト面を確認していきましょう。
・手数料 年0.0983%
・総経費率 年0.104%※
・SBI証券で購入した際の投資マイレージサービス 月間平均保有額に対し、年0.022%のポイント付与
・実質の経費 0.104%ー0.022%=0.082%
※2021年9月15日〜2022年9月14日における総経費率(交付運用報告書から)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)について
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とは、三菱UFJ投信株式会社が2018年7月3日から運用しており、信託金の限度額10兆円に対して、純資産額2兆6084億円を突破しており、こちらもかなり規模の大きい投資信託となっています。(2023年9月30日時点)
BI・V・S&P500インデックスファンドと異なりファンドが直接米国株に投資しているため、税金の負担は軽減されませんが、S&P500指数からの乖離を低く抑えることができます。
また、将来のある日付に、あらかじめ決められた価格で売買を行う先物取引を活用して、ドル円の為替の変動による損失を避けるため、為替ヘッジを行なっています。
なお、決算日は毎年1月26日で分配金については、自動で再投資されます。
それでは、トータルリターンと経費について確認していきましょう。
トータルリターン | |
6ヶ月 | 19.68% |
1年 | 23.68% |
3年 | 23.72% |
5年 | 15.80% |
3年でトータルリターンが23.72%ということは、100万円をSBI・V・S&P500インデックスファンドに投資していれば、3年で約23万円のリターンがあり、年率7.906%となります。5年の場合は、年率3.16%となるので、長期かつ積立投資が重要になることがよく分かるかと思います。
次に、コスト面を確認していきます。
・手数料 年0.09732%
・総経費率 年0.1057%※
・SBI証券で購入した際の投資マイレージサービス 月間平均保有額に対し、年0.0326%のポイント付与
・実質の経費 0.1057%ー0.0326%=0.0731%
※2022年4月26日〜2023年4月25日における総計比率(交付目論見書から)
まとめ
今回は、「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を比較し、結果は次のとおりとなりました。
「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を比較した結果
・コストやリターンを比較してもほとんど差はない。
・ほんの僅かだけeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が有利!
「SBI・V・S&P500インデックスファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の比較表
実際にS&P500に投資するのであれば、NISA制度を活用することを全力でおすすめします。
NISA制度は、国が作った税制優遇制度(投資で得た利益が一定額まで非課税になる制度)のことで、2024年からは、より多くの国民にもっと投資してもらうために、制度を大幅に改良した新NISAが始まります。
詳細が気になる方は、こちらの記事【2024年新NISA】これだけでOK!S&P500を満額積み立てよう!をご覧ください。